スパルタンX

ファミリーコンピュータ/1985/任天堂(アイレム)

横スクロールアクションゲーム。元々はアイレムのアーケードゲーム(1984年)。当時横浜に住んでいた少年時代、上大岡の赤い風船という施設の地下1Fに大きなゲームセンターがあり、そこで初対面したと記憶しています。左右から現れる敵やトラップを踏破し5フロアーあるステージの各ボスを倒して行きます。ジャッキー・チェン主演の同名映画のゲーム化なのですが、内容はブルース・リー主演映画の『死亡遊戯』風。割と今なら「映画と全然違うじゃん!」になるのですが、当時はそういうの当たり前でもあったので「面白ければ全然OK」ということで気にもしませんでした。特にカンフーっぽさの再現という点で非常に良くできており、高速で左右の敵をなぎ倒してゆく爽快感はまさに自分がカンフーの達人になった気分を味わえます。

話は少しそれますが原作映画『スパルタンX(1984年サモハン・キン・ポー監督作)』はアクション映画の名作。現代のスペインを舞台にしたカンフー映画、ベニー・ユキーデというキックボクシングの元世界王者とジャッキーのラスボス戦は必見です。当時(80年代)ジャッキーは日本で大人気でした。テレビで彼の映画『酔拳』『木人拳』『笑拳』などが放映されると翌日学校でカンフーごっこ。新作の映画が公開されるとこぞって映画館に足を運んでいました。

また ブルース・リー主演の『死亡遊戯(1978年ロバート・クローズ監督作)』 も アクション映画の名作 。塔の各フロアーに達人がいて1フロアーずつ倒して上を目指すっていうシチェーションはこの映画から生まれました。その後このシチュエーションは日本の漫画、アニメ、ゲームなど様々なメディアで使われたので目にした方もいらっしゃると思います。特に元NBAプレイヤー カリーム・アブドゥル=ジャバーが演じるハキムと ブルース・リー が対決するシーンは素晴らしいインパクトがあります。

そんなアーケードゲームのファミコン移植版。アイレムではなく任天堂から発売されたのですがその辺の経緯はネット情報を参照ください。当時子供だったのでディベロッパーとかパブリッシャーとかまったく分からず『スパルタンX』が家で好きなだけ遊べる!と喜んだものです。移植度も非常に高く、音声合成もあり大満足でした。グラフィックもオリジナルアーケード版と比べるとアレンジが入っているのですがその差を感じさせない仕上がりです(開発スタッフのドット画のセンスと言えます)。ファミコン版用に描かれたパッケージイラストも味わい深く、素晴らしいプロダクトだと思います。ちなみにカセットの色や箱がパープルなのはオリジナルアーケード版が紫をキーカラーに使っていたからでしょう。タイトルやステージBG、広告などに紫色が印象的に使用されています。

今でも十分面白い『スパルタンX』。プレイしてみてはいかがでしょう?

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