デビルワールド

ファミリーコンピュータ/1984/任天堂

1984年の年末、クリスマスプレゼントで欲しかったファミコン本体をやっと入手。そしてこれが初めて購入したファミコンソフト。弟はロードランナー(1984/ハドソン)を購入。横浜のヨドバシカメラかな、予約せずに店頭で購入できたと記憶しています。

当時、ゲーム情報はファミマガやファミ通などのゲーム雑誌は無く、店頭でもらえるチラシかTVCM位でした。ただ任天堂は電話をして最新情報が知りたいと伝えると郵送でチラシを送ってくれました。当時から素晴らしい対応です。そしてそのチラシに載っていた面白そうなソフトが『デビルワールド』。グラフィックで判断したわけです。主人公の怪獣タマゴンと立体的な迷路が非常に美しく描かれております。

世界観も良いです。迷路状の世界を制御するパンイチのデビル。彼の指示で迷路は上下左右に強制スクロールします。画面左右には左右スクロール用の巨大なローラーが存在します。この絵的な演出が秀逸です。わざわざこのギミックを描かなくてもゲームは成立するのですが、この絵の演出があるおかげで『敵に制御されている迷路』と『潰される』という2つの不安が増幅されています。またそのローラーを回すメダマンとデビルの『主従関係』も伝えることに成功しています。勝手に動き回るモンスターも良いですが、組織だった連中と戦うのも熱くなりますもんね。

タマゴンは画面端に追い詰められると圧死します。実に嫌な死に方です。圧死。おかげで常にスクロール方向を気にしてのプレイになるのでずっと緊張したプレイになります(ここは好みが分かれるところ)。敵は画面端で死なないのですが、一時的にオーブ状のシルエットに変化します。こういう部分も芸細です。

そして2人プレイが熱い。任天堂のファミコンゲームは2人同時プレイで優秀なタイトル多いですよね。『マリオブラザーズ』や『アイスクライマー』、『バルーンファイト』等々。『デビルワールド』も協力プレイが可能なのですがお邪魔行為も可能です。一度お邪魔行為が勃発すると当然つぶし合いが始まります。

そんな名作(←自分基準)『デビルワールド』ですが、カセットにバージョン違いがあります。先頭の写真は初期バージョンで文字だけのカセットです。このバージョン変化は1984年の秋、カセットの価格が3.800円から4.500円に値上げされた時に発生したと記憶しています。恐らく『デビルワールド』が最後のカセットラインデザインでしょう。自分が購入したのは年末でしたがまだこの初期バージョンでした。在庫が残っていたのでしょう。所持していたってのもありますが、初期デザインの方がお気に入りです。

こちらが後期バージョン(後ろにAの刻印があり、A版とも呼ばれる)箱絵がカセットラベルに使われる様になりました
外箱。このイラストも味わい深いですよね。そしてボロボロです。中学生なのでセロテープで補修しちゃってます。でも宝物

ドット絵のタマゴンは今でもとっても可愛くて好きなのですが、その後続編などは制作されませんでした。主人公のネーミングと現在では使うことが出来ない絵的な表現があるからかな?と思ってしまったり(勝手な想像です)。それも含めて当時だからこそ生まれた作品なのかもしれません。名作です(←自分基準)。

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